トレーニングは、何事も継続してこそ、
本当の効果が出てきます。
宮本武蔵も自身の五輪書の中で、
「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす」
とで述べています。
何でも、継続してこそ、真の効果が出てくるということですね。
宮本武蔵に関しては、様々な説がございますが、
いずれにしましても、60数度の戦いに一度も敗れたことがなく、
現代にまで、その名前が語られているということは、
やはり、激しい決闘を幾度とくぐり抜けてきた武芸者なのだと思います。
そして、毎日、血の滲むような稽古を重ねてきたのだと思います。
それは、彼の場合、練習不足はそのまま死につながる危険性があるからです。
相当ストレスフルな日々を送っていたことが想像できます。
晩年は、洞窟で禅を組む日に明け暮れたといいますから、
武蔵といえども、やはり、自律神経のバランスを普段から整えて決闘に備えていたのでしょうね。
話を戻しますが、武蔵の
「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす」
という教えは、生理学的にもあながち間違っていないようです。
それを示す良い例に、ハーバード大学のリラクセーションに関する実験があります。
その実験結果によりますと、
ヨガなどを定期的に行なっている鍛錬者と、
ヨガなどを定期的に行ったことがない初心者の
ストレス関連遺伝子を比較したところ、
鍛錬者にしか活性化していない遺伝子があったり、
逆に、初心者にしか活性化していない遺伝子がある
ということが遺伝子レベルで明らかになっています。
つまり、長年の鍛錬でしかスイッチが入らない特定の遺伝子があるようです。
もちろん、武蔵が生きていた時代は、遺伝子を測るチップなどはありませんから、全て実践の中で培ってきた経験則によると思いますが…
それでも、達人の言葉は胸に響きますね。