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武蔵に学ぶ!心の持ち方
「五輪書」水之巻第一節
〜 兵法心持の事 〜
◎兵法の道において、心の持ち方は常に平常心である。
平時も戦う時も少しも変わることなく、心を広く素直に持ち、緊張せず弛ませず、執着しないように心を落ち着かせ、静かに働かせ、その働きの一瞬も止まることがないよう、よくよく心得よ。
◎まわりが静かであっても、それに釣られてはならない。
せわしない時は動じてはならない。
心は身体に惑わされてはならない。
身体も心に影響されてはならない。
心に用心をし、身体には用心をしない。
◎いくさの場で戦況がせわしくなった時でも、兵法の道理を極めて動じない心を持つ事。
➠ 武蔵は、外界からの視覚をはじめとする
五感に心が引きずられてしまっては、実戦では危険であると警告しています。
どういう状況下でも、常に「今ここ」に意識を集中させ、戦況が変化しても、それに動揺せず、
また敵がゆっくり動いたり、速く動いたりしても、それにいちいち反応しないことの重要性を説いています。
おそらくそうでないと相手の罠や術中にはまってしまうということなのだと思います。
実戦を潜り抜けてきた武蔵らしい言葉ですね。
実は、これら、武蔵の教えは、ヨガに通ずる考えで、
ヨガでも様々な五感からの刺激、誘惑に心が動かされないように注意しなさいといわれています。
そのために、
ヨガの教えに始まり、ポーズ、呼吸法、瞑想法などを学び、心を常に「今ここ」に集中することを学んでいきます。
お釈迦さんや、禅の高僧でも瞑想中に、様々な誘惑が浮かんでくるというような講話はよく残されていますが、
武蔵にしてもそうですが、敵は外にいるのではなく、自分自身だということなのだと思います。
それは、相手の体が大きいか、小さいか、強そうだ、弱そうだとかを判断しているのはあくまでも自分自身だからです。
スポーツの世界では、内なる自分との戦いのことを「インナーゲーム」と呼び、
相手との実力が拮抗する場合は、インナーゲームに勝利した方が勝つといわれています。
内なる自分に勝利するには、五感からの刺激に惑わされない「今ここ」に生きる脳の習慣が必要ということですね。
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