ニューロフィードバック+バイオフィードバック=サイバーヨガ・スタジオの辻です.
慢性的な肩こりに悩まされている方は多いですね.
マッサージや整体に定期的に通っていても一向に良くならないという話を良く聞きます.
そうしたことを行っても改善されないのは,それは心因性由来のもの,つまり精神的な要素による肩こりと考えられます.
ストレスが原因の場合,マッサージや整体で肩こりで一時的にコリは緩和されますが,またすぐに元に戻る傾向にあります.
それは,ストレスの元である「ストレス源」は何も解決されていないからです.
筋肉のこりはストレスにより生じたストレス反応でしかないというわけなのです.
ある人は,ストレスが肌に出たり,ある人はお腹に,ある人は髪が抜けたり…などストレスによる身体への身体化は様々な形として現れます.
これらは交感神経の活性化により生じ,肩の緊張も同様です.
交感神経は,天敵と出くわしたときに「逃げるか?闘うか?」の指令を身体に伝えるための神経ですので,すぐに逃げ出したり闘えるように筋肉を一瞬で収縮させます.
ストレスによりその状態が慢性化すると肩の僧帽筋を中心とした筋肉が収縮し,血液の流れが滞り,疲労物質が溜まりやすい状態となりコリが生じてきます.
ストレス社会の現代においては,交感神経は,悪者扱いされていますが,この神経がなければ,3.11のような大地震が起こったとき,逃げ遅れる人が続出することでしょう.
…話を戻しますが,職場などでの人間関係がストレスとなっている場合は,その部分がストレス源ですので,そこが改善されますと,いつのまにか肩こりがなくなっていきます.
慢性的な肩こりがパソコン作業などの肉体疲労によるものか,ストレスによる心因性のものか?
そこを判断するには,私のスタジオでは,両肩に筋電図センサーを取付け,①安静時,②暗算時(精神的課題),③パソコン作業時(身体的課題)のそれぞれの筋肉の緊張度合をチェックします.
②と③を比較し,②の方が筋肉の発火度合が強ければ精神的ストレスから肩こりになるタイプですし,逆に③の方が強い場合は,単に身体の力みによる筋緊張ということになります.
②【暗算遂行時の筋電図データ】
グリーン線「表情の筋緊張(34.44㎶)」 パープル線「肩の筋緊張(8.89㎶)」
③【パソコン作業時の筋電図データ】
グリーン線「表情の筋緊張(19.32㎶)」 パープル線「肩の筋緊張(2.26㎶)」
上の二つのグラフを比較していただくと,この方は,暗算遂行時の方がパソコン作業時よりも表情筋,肩の筋肉が共に緊張しているのが分かります.
手の汗の量(EDA:精神性発汗)も増えています.
特にパープルの線を見ていただくと両者の筋肉の発火レベルが大きく異なるのがご理解いただけると思います.
これにより,この方は,心因性由来による肩こりが原因と考えられます.
この場合,マッサージや整体,ストレッチなどのセルフケアでは限界がきてしまいます.
同じ肩こりでもそこに至るまでのルートが異なると,対処法も当然異なってきます.
私のスタジオではどちらでも対応可能です.
そして,明記しましたように「分析」に力を入れています.
そうでないとそもそもの改善策が見出せないからです.
①インタビュー,②質問紙(心理検査),③ストレスプロファイル(生理検査)の3本柱でカウンセリングを行っています.
このように生体センサーを取り付けてカウンセリングする方法を『ストレスプロファイル』といい,海外の研究機関などでよく行われています.
今,脳波分析など,脳を中心に分析する方法が流行りですが,まだまだ開拓の余地があるため,自律神経分析と合わせて補足的に脳波分析などを取り入れる方が得策といえます.