2016/08/23 カテゴリ:ブログ

科学的にゾーンに入る方法 -自律神経バランスを整える –

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ゾーンとは無我の境地と呼ばれる最高の精神状態を表しています.

 

この状態になれば,不安は一切なくなり身体の赴くままにプレーしていたらいつの間にか得点が入っていたという神がかり的な現象が起こります.

 

精神に関することですので,少し抽象的な状態ではありますが,もう少し具体的に説明しますと交感神経と副交感神経のバランスが絶妙に整った状態と考えられています.

 

これら自律神経バランスはアナログ的に整えるのは至難の業です.

 

それは,自分の自律神経が今どういう状態かきちんと把握することはロボットでもない限り不可能だからです.

 

どっちが優位かということは心拍数や身体の力みからある程度じかくできると思いますが,ちょうど良い状態というのはなかなか分からないと思います.

 

しかし近年では科学技術が発達し,脈波や心電図による心拍変動解析によりどちらが優位に働いているのかということが明らかにすることが可能になってきました

 

昔はこうした機材や解析ソフトも何百万としたのですが,バーチャルリアリティのヘッドマウントディスプレイと同じように,今では当時の10分の1程の値段にまで下がっております.

 

交感神経は遅い周波数成分(0.001-0.07Hz)と関連し,副交感神経は速い周波数成分(0.15Hz-0.4Hz)に関連しています.

 

ラジオのFM,AMのように周波数帯域がそれぞれ異なるのですね.

 

ですので,自律神経バランスを整えるには,この交感神経と副交感神経の中間の周波数成分(0.08Hz-0.14)のパワーを増加させればOKということになります.

 

少し細かな数字が出て来てややこしいですが,約10秒に1回の周波数ということです.

 

つまり1分間に6回前後の周波数です.

 

ですので1分間に6回前後の呼吸法,例えば5秒で吸って5秒で吐く呼吸法なんかを行っていると,身体がどんどんその周波数へと共鳴していき,自律神経バランスが整っていくというわけなのです.

 

下記に私が測定を行った関連データを掲載致します.

 

呼吸法実習前

心拍変動 ベースライン

図表の中の右上のグラフ中の青色折れ線グラフが交感神経パワーを,ピンク色緑折れ線グラフが副交感神経のパワーを,

 

そして緑色折れ線グラフがその両方の成分を含んだ自律神経バランスが整ったパワー帯域を表しています.

 

ですので,ゾーンに入るにはこの緑色のパワーを高めたいのです.

 

そこでそのパワーを高めるべく5秒で吸って5秒で吐く呼吸法を行いました(以下がその結果データです).

 

呼吸法実習後

心拍変動 ゾーン

青色やピンク色の折れ線グラフが低下し,緑色の折れ線グラフだけ優位にパワーが増加していますね.

 

つまり,自律神経バランスが整った状態に変化したということです.

 

またそれぞの図表の下側のグラフは心拍を表していますが,呼吸法を行うとリズミカルに大きく安定しています.

 

このことを心拍変動が高い状態といい,心身共に非常に健康度が高い状態を表しています.

 

どなたが行っても全く同じ結果が得られます.

 

再現性があるから科学なのです.

 

もし天才など特定の人にしか効果がないのは科学ではないのです.

 

私が常々,「5秒で吸って5秒で吐く呼吸法を繰り返していくと,集中とリラックスのバランスが整っていって“ここ一番”でのハイパフォーマンス発揮にもってこいですよ」

 

とお伝えしているのは背景にきちんとした理論があってアドバイスをさせていただいているのです.

 

先日,ヨガブログの方でも理論がなければヨガ修行は成就しないという文章を書きましたが,それはゾーンなどのスポーツパフォーマンスにおいても同じなのです.

 

是非とも理論的にゾーンに入る方法をお試し下さい!

 

 


 

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