自律訓練法のようにリラックスした状態の時の手足の温かさや重さをイメージすることで,その状態に近づこうとするテクニックもあるのですが,相当に練習が必要になってきます.
イメージは,脳波でいえば,アルファ波やシータ波などのウトウトした状態の方が浮かびやすく,試合や試験前などのベータ波優位の緊張状態では,浮かびにくい状態といえます.
イメージを使ってメンタルをコントロールするなら,呼吸法によって,吸うと吐くの比率を変化させて,自律神経系に影響を与えるアプローチの方が即効性があります.
脳の特性からもイメージよりも実際に身体からのアプローチ,入力の方が,影響を受けやすいのです.
実際,指先の皮膚温をイメージで上昇させるのは困難ですが,4秒で吸って8秒で吐くなど,吐く方を長くして副交感神経を優位にしてあげれば,血管が拡張し,すぐに皮膚温が上昇していきます.