2024/09/04 カテゴリ:バイオフィードバック

本来のバイオフィードバックは東洋医学に近い

世の中,脳はやはり人気で,脳波をコントロール,脳波でトレーニングというのはセンセーショナルで話題性もあります.

 

しかし,脳波は,精神生理学的分野においては,筋電図,発汗,皮膚温,呼吸などの生理学的指標のうちの一つに過ぎません.

 

話題性があり,凄そうなイメージがあるので,医療クリニックがこぞって導入する傾向にあります.

 

ただし,その測定,分析という意味においては,基礎の基礎である,心拍や発汗などをおろそかにしてはいけません.

 

手の汗の発汗や呼吸パターンの測定は,原始的に思えるかもしれませんが,シンプルイズザベストです.

 

特に興奮レベルの測定という意味においては,「手に汗握る」というように,今流行りの自律神経成分の周波数分析や脳波よりも

 

指先の発汗量を測定した方が,変化が早くに確認でき,刺激に対するレスポンスがダイレクトなのです.

 

バイオフィードバックの普及の為によく来日されていたペパー博士も,ニューロフィードバックなどの脳波分析は,あまり好まれていない印象でした.

 

それは,分かる気がいたします.

 

安易にそういったまだ良く分からないものに頼るよりも,もっときちんとクライエントと向きあいなさい,ということなのだと思います.

 

そして,クライエントと一緒に心拍や筋電図などのデータをリアルタイムで見ながらリラクセーションを促すセラピーも重視していました.

 

こうした生理学的指標をリアルタイムで観察しながら自己コントロールを促す心理療法をバイオフィードバックといいます.

 

これができるセラピストは国内には,ほとんどいないといえるでしょう.

 

なぜなら,生理学の知識心理学の知識正しいセンサーの取り付け方法正しいデータの見方自己コントロールのためのセラピー,の知識が全て揃っていないといけないからです.

 

そのため,多くの民間の医療クリニックでは,バイオフィードバックを軽視し,脳波計とキャップを取り付け,はい終了,といった脳波だけを取り扱うニューロフィードバック専門外来が圧倒的多数です.

 

それは,ニューロフィードバックの場合は,知識がなくてもキャップを取り付けてしまえば,一応トレーニングはできてしまうからです.

 

実際は,トレーニング目的によって取り付け位置やセンサーの数,分析法など,大きく異なり,専門的な知識が必要なのですが,

 

三次元の脳マッピングを見ながらの脳波トレーニングのソフトを使用することによって,トレーニングを受ける側は,本格的なトレーニングを受けた気分になります.

 

昨今,東洋医学のようにクライエントときちんと向き合い,観察し,話を聞き,そして一緒にセラピーをしていくスタンスというものが抜け落ちているような気がします.

 

本来のバイオフィードバックは,センサーを使用して様々な生理学的指標を計測しますが,それは手段に過ぎず,

 

もっとクライエント一人一人と向き合っていたはずですが,これも時代の流れなのかもしれません…

 

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