人の行動の全てに「脳」が深く関わっています.
何かを思い立ち,それを実行させるのも,脳の役割です.
この時,快活に行動に移せる人と,うつ気味でなかなか行動に移せない人の違いは,前頭の血流量の差となって現れてきます.
特に一時的な気分の落ち込みではない,うつ病の場合は,脳がきちんと活性化してくれません.
どうやって調べるかと言いますと,
NIRSと呼ばれる近赤外光を使って脳内の血管中の酸素化ヘモグロビンの量を測って調べます.
①まずは何も考えずに「あいうえお」と60秒間言い続ける
②次に指示された「う」から始まる単語など,指示された頭文字の単語を20秒間でなるべくたくさん言う
③再び「あいうえお」を60秒間言い続ける
健常者の場合,①や③に比べ,②で血流量が増加します.
それは,思考を巡らすことで,きちんと脳の神経が活性化し,酸素を必要とすることで,脳内の血管中の酸素化ヘモグロビンの量の増加につながるからです.
対して,多くのうつ病患者の場合,血流パターンに変化が見られません.
この脳の血流改善には,少しずつでも良いので,ウォーキングなどの軽運動を1日30分程取り入れることで改善されていきます(最低週3回).
外に出るのがハードルが高い場合は,室内で踏み台昇降や,エアロバイクを購入するのも良いかもしれません.
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