自律神経を整えるとは,交感神経と副交感神経のバランスを整えることを意味します.
ストレスで交感神経が優位になっていれば,4秒で吸って8秒で吐くような吐く息を長くした呼吸法で副交感神経を活性化させてバランスを整えます.
逆に,ぼんやりした,うつ気味な状態では,大きく息を吸って力強く吐くか,ヨガの火の呼吸のような速い呼吸法で交感神経を活性化させます.
私の所では,日々の生活の中で,乱れた自律神経バランスを整えるために,寝る前に鼻から5,6秒で吸って,口から5,6秒かけて吐く呼吸法の実践をお勧めしています.
これは,交感神経と副交感神経のバランスを示す値は,上記呼吸ペースのように10秒に1回のペースによってパワー値が増加することが科学的に分かっているからです.
この呼吸法を最低5分,最大で20分まで行えます.
5分辺りまでは,副交感神経がやや優位になり,その後,それに呼応するように交感神経もバランスを取るために活性化してきます.
人間の人体は良くできていまして,何かの機能が高まれば,バランスを整えるためにそれを抑えようとする働きが機能し出します.
専門的には,こうしたことを,ポジティブフィードバックとネガティブフィードバックと呼びます.
ですので,上記呼吸法のはじめの方では,まったりした気分になりますが,5分~10分辺りになると何とも言えない,ゾーンとでも呼ぶべき心地よい気分になってきます.
これを自律訓練法のようにイメージで同じ現象を起こそうとすれば至難の業です.
そこで,ヨガでは,呼吸パターンを変えることで自律神経を調整するといった,身体からのアプローチを思いついたのです.
はじめは瞑想しかなかった原始ヨガものちに様々な呼吸法が開発されていった経緯は,イメージだけでは,なかなか理想的な瞑想状態をつくることが困難だったからだという事が考えられます.
10秒に1回の呼吸法が自律神経を整えるのに効果的な呼吸法だということは理解していただけたと思いますが,問題はその10秒に1回のリズムは,最大公約数的なペースだということです.
ですので,ある人は,5秒で吸って,5秒で吐く呼吸(1分間に6回の呼吸ペース)で自律神経バランスの値を示すパワー値が最大化し,
ある人は,6秒で吸って,6秒で吐く呼吸(1分間に5回の呼吸ペース)で最大化するなど,
実際には,人によっては,自律神経バランスのパワー値が最大化する呼吸ペースが異なってくるのです.
これを「共鳴周波数」と呼びます.
呼吸活動と心拍と血圧をコントロールしている「圧受容体」と呼ばれるものとの間で振り子のように共鳴が起こってくる現象です.
そこで,私の所では,『呼吸最適化プロファイル』とよばれる呼吸分析によって,どの呼吸ペースで呼吸をすれば,その方の自律神経バランスが最も整うのか?の分析を行っています.
具体的には,7.0回/分~4.5回/分にかけて,どの呼吸ペースの時に最も自律神経バランスが整うのかを検討していきます.
巷で行われている心拍変動をモニタリングさせた呼吸法は,この分析を行っていないまま,最大公約数的な呼吸ペースで呼吸をさせたり,また心拍の波形に合わせて呼吸を行わせる呼吸法も行われていますが,
生体機器からの情報の読み取りと,それをモニタに反映させるまでに遅延が発生します.
こういった点を踏まえ,私の所では,こうした一般的なやり方は採用していません.
大事なことは,個々人の自律神経バランスを最大化させる呼吸ペースを分析し,その呼吸ペースに合わせて呼吸法を行う事なのです.
その為には,メトロノームのように呼吸ペースを誘導してくれる呼吸ペーサーが必要で,私の所では,分析後に個々人に合った呼吸ペーサーを無料で差し上げております.
これは,MP4で再生可能ですので,スマホやPC等で映し出し,そのペーサーに従って呼吸をすることで,自律神経バランスの最大化の再現性が可能となります.
是非,興味がある方は,この『呼吸最適化プロファイル』をご受講ください.