今日,興味深い本に出会いました.
麻雀の神様で“雀鬼”の異名を持ち,“代打ち”として二十年間無敗の伝説を築いた桜井章一さんの新刊
『緩めて克つ 遊んでいるようで勝ってしまう人の習慣』です.
桜井章一 緩めて克つ
同じく柔術の世界で400戦無敗のヒクソン・グレイシーとも親交があることで有名ですね.
全体的に大変興味深い内容が明記されているのですが,特に私が釘付けになったのが19ページです.
そこには,勝負の場における目付,視線について書かれていました.
具体的には,麻雀牌や周りの情景を目ではなく,鼻の先端で見るようにしていることです.
それは場の流れや空気だけでなく,実際に自分の顔めがけて麻雀牌を投げると目で避けようとすると全くよけられないが,
鼻の先端で捉えてよけるようにするとフワッと簡単によけられると明記されていました.
この鼻の先端に集中する方法はヨガでもよく用いられる方法で
眉間に位置する第三の目(⑥番目のチャクラ)を活性化させる時に用いられます.
目を閉じた状態で活性化させる場合は,少し寄り目にして軽く上を見るようにすれば同様に活性化されます.
ですのでこの桜井さんの記述を読んだときにこれは正しくヨガのテクニックだ!と思いました.
宮本武蔵も勝負においては,肉眼の「見(けん)の目」ではなく,心眼の「観(かん)の目」が重要だと『五輪書』で明記しています.
弓聖と呼ばれた阿波研造師範も弓を的に当てるには心の目で見ないと当たらないといい,
真っ暗闇の中で真ん中にささった矢の上にさらにもう一本貫き通すという離れ業をやってのけました.
これはテクニックに少し溺れていた弟子のオイゲン・ヘリゲルを諭すために行ったことは有名ですね(詳しくは『弓と禅』をご参照ください).
やはり達人の方々は,勝負の場では狭い集中ではなく,全体をぼんやり観るということを大切にされているようです.
心の目で場を包み込む感覚でしょうか?
これは,ヨガのグルが弟子たちの修行がうまくいくように眉間を通じで弟子たちをオーラで包み,
悪い磁場から保護するときに用いられるテクニックでもあります.
ヒマラヤのグルもそうですし,ヨギ・バジャン師もそうされていました.
勝負強さと第三の目はかなり強い相関関係にあると思います.
なぜなら第三の目である⑥番目のチャクラは直感力と密接な関係があると代々言い伝えられているからです.
第三の目を強化するにはやはり強い臍下丹田が必要です.
あとはこの部分に特化したクンダリー二ヨガのメディテーションが極めて重要になってきます(無敗脳ヨガで行います).
エクササイズとしては,「アーチャー・ポーズ 」がかなり強い第三の目をつくってくれるでしょう.
クンダリーニヨガ 火の呼吸 アーチャポーズ
親指の先端を心眼で見るやり方です.
うまくいった場合は,腕の周りにオーラが出現します.
オーラが見えない方は,肉眼で見ようとしているからなのですね.
あとやはり「ストレッチポーズ 」を3分行える方は見える傾向にありますが,1分未満の方は見えにくい傾向にあります.
やはりはじめは質より量なのです.
いずれにしましても,勝負の世界に生きる方は,第三の目を意識してみてください .
…空手,キックボクシング,ボクシング,球技全般,ポーカー,将棋,チェス,商談…全てに応用できると思います.
禅道会・東京支部の西川道場長も
「第三の目を意識して組手を行うようになってから全体像が見えて攻防がかなり楽に行えるようになった」とおしゃっていました.
武蔵の「五輪書」とパタンジャリ大師が編纂したヨガの聖典「ヨーガ・スートラ」はなかり共通項があります.
特に武蔵は殺し合いの世界で心の大切さを体現してきた人なので『五輪書』はやはりヨガをやっている方は一読に値します.
ちなみに,「ニューロフィードバック(脳波トレーニング)」では第三の目は鍛えられません.
ピークパフォーマンスに最適な覚醒水準をつくることが目的だからです.
覚醒水準のコントロールが得意なのです.
この部分に関してはヨガは到底かないません.
ヨガが「ハードウェア」であり,ニューロフィードバックは高性能の「アプリケーションソフト」です.
まずは,ヨガで臍下丹田,そして第三の目を強化して勝負強さを手に入れましょう!