2012/11/26 カテゴリ:ブログ

「勝負脳」と「無敗脳」 ◎無敗脳ヨガ道場◎

「火の呼吸」で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です。

 

勝負脳」とは、脳外科医の林成之医師の考えられた理論で、一言でいうと、「勝負に勝つために戦略を練る知能」のことだそうです。

 

その中でも有名な活用方法に「ゴールをゴールと思うな」というものがございます。

 

ゴールを意識すると、人の脳はもうその行動は終わったものだと認識し、脳内のドーパミンを生成する報酬系群(A10神経)の活性が落ち、結果、パフォーマンスが落ちてしまうそうです。

 

ですので、「ゴールはまだ先」だと思うことで、報酬系群の活性の低下を抑えることができるという仮説から導き出された勝負戦略だそうです。

 

これは、水泳の北島康介選手が北京五輪のときにこの理論を意識しながら泳いだことは有名ですね。

 

それに対し、私が提唱する「無敗脳」とは、いかなる外界のストレスに対しても、そのことに対して心が引きずられず、本番でのコントロールを必要としない脳のことを指します。

 

常に「今ここ」に集中することができる脳の神経ネットワークの構築により、「無敗脳」の獲得を目指します。

 

これは、

本番でのメンタルコントロールに苦戦しているアスリートに着目していくうちに編み出した理論です。

 

無理にリラックスしようとして、逆にその強迫観念によりメンタルがより悪化する現場を多々見てきました。

 

本番でリラックスを試みるなら、その脳の覚醒水準を利用して失敗してもいいから思い切ってやろうという考えにスイッチさせた方が、よほどメンタルの快適度が高まり、気分がイキイキと前向きに好転していきます。

 

話を「勝負脳」に戻しますが、私も勝ちを意識したアスリートや、ゴール目前に失速してしまったアスリートの記憶をたくさんもっています。

 

私は、これらの原因を林医師の脳の報酬系群以外に自律神経系が大きく関わっていると推測しています。

 

それは、

勝ちを意識した瞬間に人の交感神経が過剰に働き出し(扁桃体の活性化による過去のトラウマ記憶予期不安の想起)

その影響で筋肉が急激に緊張し、体が硬くなり、

さらに酸素をより多く必要とすることでスタミナが切れ、

脳疲労が起き、結果、著しいパフォーマンスの低下を招くと考えています。

 

勝ちを意識した瞬間というのは、過去未来に意識がいってしまっている状態ですので、心を「今ここ」に集中させることで脳の悪い出力(扁桃体出力)を抑えることができ、呼吸法などのリラクセーション技法すら必要なくなってくるということが推測されます。

 

試合中のリラクセーション技法の適用は、相手に隙を与えてしまうリスクがあります。

 

本番はとてもスピーディーです。

 

果たしてじっくりリラックスできる瞬間など訪れるでしょうか?

 

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