長友佑都のヨガ友(トモ) ココロとカラダを変える新感覚トレーニング
昨年年末に,長友選手のヨガの新刊をたまたま書店にて発見し,購入して読んでみました.
基本はモダンスタイルのヨガですが,ヨガに対する考え方,アプローチが非常にするどいです.
さすがは一流のアスリートは違うなと感心させられました.
ヨガを始めたきっかけは,2014年の試合中の肩の脱臼だそうです.
手術ではなく,リハビリテーションの一環として母親に勧められたのが最初とのこと.
ヨガを始めてから驚くほど,試合中のパフォーマンスが向上し,さらに「ブレない心」も手に入ったそうです.
ヨガを実践するアスリートは,体幹などフィジカル面のみの効果について言及する方が多い中,
しっかりとメンタル面の変化について言及されているところがさすがだなと思いました.
このメンタル面への効果は,長友選手が実践されているマインドフルネスネス瞑想による影響だと思われます.
…書籍冒頭で…
“体幹トレーニングや,ストレッチ,瞑想などもミックスしている「ヨガ友」は正式なヨガではないかもしれません”
と書かれていますが,実際はそれらの要素が全てそろっていたのが伝統的ヨガなのです.
1920年代に伝統的ヨガがインド政府により大幅に刷新され,
90年代後半に西洋諸国に移り,フィットネス色を強め,精神修養としての要素が失われていったのです.
その失われたメンタル面の要素として,マインドフルネスが入ってくる形となりました.
昨今のマインドフルネスブームは,ヨガがフィットネス化し,その反動によるブームなのです.
さらに詳しく書きますと,ヨガとマインドフルネスは別のものではなく,元を辿れば伝統的ヨガに行き着きます.
元々,マインドフルネスは「ヴィッパーサナ」と呼ばれる上座部(南伝)仏教の瞑想でした.
さらにその元を辿れば,伝統的ヨガの「内観」に行き着きます.
実際,ヴィッパーサナの提唱者であるお釈迦様はヨガの修行者でした.
ただその概念をきちんと言語化されたのはやはり天才的といえます.
話を戻しますが,長友選手は多くのトップアスリートがヨガを実践していることに触れ(ヒクソン・グレイシーの名前も!),
その理由として,ヨガは,身体をほぐし,インナーマッスルを鍛えてくれるだけでなく,
雑念から解放し,プレー中の感覚を研ぎ澄ませてくれるからだと述べています.
さらに!
“肉体だけでなく,メンタル面も鍛えられるので,ゾーンに入るようなハイパフォーマンスを目指すトップアスリートは,
最終的にヨガに行き着くのではないかと思います”
と語っています!
長友選手のような一流のアスリートがヨガを実践し,その効果,
特にフィジカルだけでなく,メンタル面も鍛えられるというヨガ最大のメリットについて言及してくれることは嬉しい限りです!
前回の記事で,ちょうど自分がヨガ最大の意義として挙げた部分と見事に一致します.
今までアスリートとしてヨガの効果を啓蒙してくれた最大の功労者は間違いなくヒクソン・グレイシーです.
今後は,長友選手も一緒に盛り上げてくれたら嬉しいです
そして,いつの日か,本格的なクンダリーニヨガに目を向けていただくことを切望してやみません.