今から数十年前,根性論が未だ根強かった時代では,勝利をもぎ取るには,気合,根性,忍耐,が第一とされてきました.
負ければ,「気合が足りなかったからだ!」と,普通に指導を受けていた時代です.
その後,少しずつ,根性論ではなく,心や精神をもっと心理学的に捉えていこうとする流れができてきました.
それでもメンタルを鍛えるという点に関しては,日本は後進国といえます.
未だにアスリートの練習時間も海外に比べ,かなり長いですし,それは,不安を払しょくする表れでもあるのです.
本格的にメンタルトレーニングを取り入れているアスリートもかなり少ないのが現状です.
ただ,本格的なメンタルトレーニングを取り入れようとすると時間もお金もそれなりに必要になってきます.
そこで,私がお勧めするのは,自分でできる心の整え方の習得です.
一度,身に付けてしまえば,定期的に通う必要もなくなります.
私がお勧めするのは,以下の3つのフェーズに合わせたセルフケア法です.
①普段から行っておくべきセルフケア
②試合当日に行っておくべきセルフケア
③試合開始直前に行っておくべきセルフケア
①に関しては,セルフケアとしては,ヨガや呼吸法,マインドフルネス,瞑想などになりますが,
本格的には(セルフケアではありませんが),脳波や自律神経のコントロールを中心に行っていきます.
脳波は今の覚醒レべルを推し量るのに長けています.
脳の興奮状態やリラックス状態などを可視化しながら,トレーニングできるのは大変アドバンテージになります.
そうしないと,あくまでも感覚の話,何となくのレベルでしかトレーニングできないからです.
ですので,伝統的,経験的に良いものはそのまま取り入れ,足りない部分は最新鋭のトレーニングで補うことで,お互いの欠点を補完し合えるようになります.
伝統的なもの,最新鋭なもの,どちらにも一長一短あり,長所があれば,欠点があります.
つまり,伝統と最新鋭のハイブリッドが重要なのです.